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サバサバ三十二歩

 その絵本をいつから見始めたのか、しかと思い出せぬ。我々の頃は幼稚園で文字を教えることはなく、親たちも余計なことはしなかった。文章は大人が読んでくれたのだろう。

 実際そうだったが、奇妙なことにその件に関しては母との思い出は完全に消えてしまっている。父が読んでくれた記憶だけが残っている。<フランダースの犬>だったか、涙が溢れ、それを見た父が先を読むのをためらったことを覚えている。未だ字のよく読めなかった時期<絵のない絵本>を読んでもらい、やがて自分で読むようになった。おそらくそれが絵本でない本の、いや、<イソップ物語>であったか、生まれついての説教嫌い故、どうも好きになれず、忘れかけていたが、そっちが最初だったかもしれない。

 絵本も母が買うことの方が多かったのだろうが、父方面から湧いて来たような気がしてならない。本好きの父は二番目の娘が間違いなくその血を受け継いでいると見て、惜しみなく与えたのではないか?

 絵本を譲る時、些か惜しく思う気持ちを隠せなかったが、今はうんとこさ、惜しいぃ~~~book

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投稿: みんな の プロフィール | 2008年9月15日 (月) 02時19分

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